浅間外輪山

 2010年7月22日、浅間山の外輪山(黒斑山など)を巡りました。前回の黒斑山はこちら

 膝を痛めてしまったため、しばらく山に行けませんでした。原因は加齢ですから完治の見込みはありません。対応としては膝周りの筋肉を鍛えるほかないようです。足を使わないと筋肉が衰えてしまうので、少し不安でしたが浅間山の外輪山を巡ることにしました。

 前日の21日、14時30分ころ自宅を出発、中央道−圏央道経由で関越道に出て、上信越道小諸ICで高速を降り、高峰高原を目指します。例により静かな高峰高山植物園前の小さな駐車スペースで一夜を過ごすことにしました。下界はものすごい暑さが続いていますが、2000m近いこのあたりではさすがに日が陰ると涼しくなります。カーナビのテレビ(アナログ)がよく入ります。ニュースなどを見て、20時前には寝てしまいました。シュラフは中に入らず、シュラフはかけるだけで十分、それでも車の中は少し暑いくらいです。

 22日は3時過ぎに起き出して、車内の整理や朝食など。4時過ぎには車坂山荘前の駐車場に車を入れて、明るくなるのを待ちます。前日のうちに書いておいた登山届けを登山道入り口のポストに入れ、4時20分頃から登山開始。ガスが立ちこめて展望がきかないので、一番短い中コースを使ってトーミの頭を目指します。足は大丈夫そうです。このコースは展望がほとんどありません。表コースとの合流点は5時30分。ここまでくればトーミの頭まではあとわずかです。

 トーミの頭からの展望はすばらしいはずですが、この日はガス、浅間山はもちろんカルデラ内もまったく見えません。少し休んで、黒斑山(くろふやま)を目指すことにしました。ここからは浅間山の外輪山の上を歩くことになります。6時くらいに黒斑山に着きましたが、相変わらずのガスです。ここは通過です。黒斑山から先は登山地図では危険マークがついていますが、とくに問題はありません。登山道脇には少しシャクナゲが残っていました。カルデラ縁の道は、森の中に入ったり、むき出しになったりという感じです。右側はすごい崖のはずですが、幸い(?)ガスであまり見えません。

 蛇骨岳に近づくあたりから、少しずつガスに切れ目ができ、かすかにカルデラの底が見えたりするようになってきました。とはいっても、蛇骨岳(2366m)は6時半頃につきましたが、まだあまり展望はないのでここも通過です。だんだんガスも取れてきて、カルデラの底や浅間山も見えだしました。蛇骨岳と仙人岳の間も危険マークがついていて、確かに道のカルデラ側はカルデラ壁の断崖になっていますが、尾根が広いので崖の縁に近づかない限りここもとくに問題はありません。

 Jバンド手前は少し岩場になっています。浅間山の西から北西側の外輪山は鋸岳まで。その鋸岳の少し手前がJバンドです。7時15分頃になっていました。ここからカルデラ壁を降りることになります。遠くから見ると崖のどこに道がついているのかと思うほどですが、近づくときちんと道があります。Jバンドとは変わった地名です。でも、ネットで調べるととくに深い意味はないようです。ともかくカルデラの底まで急降下。

 降りきると賽の河原。草が生えているのでそれほど荒涼とした感じではありません。しばらくすると林の中に入り、浅間山(前掛山)の登山道と合流します。さらに行くと、草すべりとの分岐です。8時10分ころでした。

 ここからトーミの頭まではカルデラ壁を登ることになります。草すべりの名の通り、大変な急登になります。ただ、花は豊富なので苦しくても我慢できます。あえぎながら登って、外輪山の上の道と合流したのは9時半頃になっていました。ここからはトーミの頭まではあとほんの少しです。ただ、またガスが濃くなってきました。

 トーミの頭でガスが切れるのを少し待ってみました。近くの木の枝にホシガラスは来てくれましたが、なかなか浅間山は見えてきません。それどころか近くの黒斑山もほとんど見えません。9時45分ころ下山を開始しました。ガスが広がってきたので、展望はいいが少し長い表コースではなく、登ってきたのと同じ一番短い中コースを降りることにしました。

 少し膝が痛み始めました。Jバンドからの急降下、草すべりの急登ですからしかたありません。まだ、午前の早い時間なのでゆっくり下ることにしました。途中、少し晴れて高峰山や篭ノ登山、その下の高峰高原ホテル、車坂山荘が少し見えるときもありました。

 登山道入り口少し手前から、直接駐車場に降りる道があるので、そちらを降りました。駐車場に戻ったのは10時40分。コースタイム60分の下りですから、膝のトラブルの影響もそうないようです。

 高峰高原ホテルのお風呂(800円、温泉ではありません)に入り、レストランでカレーライス(たまたま半額セールで630円)を食べ、嬬恋村を回って帰りました。嬬恋村への道は途中からダートになります。嬬恋村では定番キャベツ(1個100円)を買いました。

 新鹿沢温泉から、鹿沢温泉、湯ノ丸高原(地蔵峠)経由で小諸に降り、さらに佐久から国道141号(清里経由)で、中央道長坂ICから高速に乗って帰りました。上信越道を経由より1時間ほど時間はかかりますが、高速料金は1000円ほど安くなります。

 問題の膝にとってはやはりハードだったようです。少し痛みが出るようになってしまいました。痛みが治まるまでまた謹慎しようと思います。

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この急坂を登り切ればトーミの頭です。 この日の最高点、黒斑山。2404mです。 嬬恋方面。田代湖が見えます。 蛇骨岳を振り返ります。 三角点(2319m)がある仙人岳。
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浅間山が見えてきました。手前は鋸岳です。 トーミの頭から黒斑山方面です。 カルデラの端は剣ヶ峰と牙山(ぎっぱやま)。牙山の下に火山館があります。右に見える地糖の拡大はこちら 鋸岳手前のJバンド。 Jバンドを少しくだったところから、Jバンドを振り返ります。
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巨大な噴石が転がっている賽の河原まで急降下です。 蛇骨岳と仙人岳の間の白ゾレ。 仙人岳。 ハクサンフウロ。 草すべりのミヤマクワガタは、白っぽい色をしたものが多いようです。紫色のものもあります。
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少し湿地になっているようです。アヤメが咲いていました。群落の様子はこちら ヤマオダマキの群落。拡大はこちら ウスユキソウの群落。拡大はこちら クルマユリ。 イワオウギ。シャジクソウはこちら
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草すべりから仙人岳、鋸岳を見ています。 タカネニガナ。 トーミの頭が近づいてきました。 浅間山登山道。避難後や近くの巨大な噴石が見えます。 中コース途中から高峰山(左)、篭ノ登山(右)方面が見えました。

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