キナバル山(第2日目)

 3月25日、この日は頂上アタックの日です。

 朝の3時ころ、レストハウスに泊まったガイドさんが朝食を持ってきてくれます。あまり食欲はありませんが、とりあえずこの日の栄養源なので全部食べました。Tさんご一家のお一人は体調不良といういうことで、小屋にとどまることになりました。

 3時半、3名パーティ+現地ガイド&山岳ガイドで出発です。山小屋(Guntig Landang Hu)脇にゲートがありました。

 3時50分ころ樹林帯を抜け出て、ここから岩場になるという地点で第1回目の休憩。歩き出したら暑くなってきたので、一番上に着ていたフリースのジャケットを脱ぎます。スポーツ用Tシャツ、スポーツ用長袖シャツ、長袖のウールのカッターシャツとベストといういでたちです。またここから防風にレインウェアの下だけ付けました。トレッキングシューズでは少し寒いので、靴下にはホッカイロを貼ってあります。

 現地ガイドさんは体調不良ということで、ここで引き返すことに。山岳ガイドさんが最後尾に付け、あとは各自のペースで歩くことになりました。ここからはずっと太いロープが目印となります。ところどころそのロープに頼って登るところもあります。ヘッドランプの明かりだけなので、全体の状況がつかめません。登頂を断念した人も降りてくるようになりました。

 Sayat-Sayat Hut(サヤサヤハット、標高3,668m)で最後のチェックを受けます。IDカードを記録して頂上を目指す入山者を把握しています。このころにはグループの中で先頭、一人になっていました。7.5kmポイントは5時20分、ここは標高3,800m、富士山よりも高いところになりました。

 ここからもロープの目印が頼り。8.5km地点で標高4008m、6時10分頃でした。まもなくご来光です。残念ながらご来光を頂上で見ることはできません、途中で朝日が昇り始めてしまいました。その朝日は登山路の東側の峰々(King Edward PeakやUgly Sister Peak)に隠れています。しかし、西側のSt.Jhons Peakに朝日が当たり始めました。

 頂上(Low's Peak 4095.2m)には6時30分ころに到着。ただし、頂上は中国系の人たちに占領されています。かなりの人数の団体さんで、お互いのカメラで撮りあったり、さらには三々五々遅れてくる人たちをずっと待ってそのたびに集合写真、あるいはその中の少人数・個人写真を撮り直すので、かなりの時間待たされてしまいました。風も弱く、寒くならなかったのが幸いです。

 10分ほど待ち、ようやく頂上に立てました。すばらしい光景です。でも待ち人がたくさんいるので、写真を撮ってもらったあとすぐに頂上直下におりのんびりとしていました。そうこうするうちにTさんご一家のうちのお一人が登ってきました。

 しばらく一緒にいた後、7時10分ころ一人で下山開始。Low's Peakの肩で、山岳ガイドさんとゆっくり登ってきたTさんご一家のもうひと方とすれ違います。キナバル山の山体である巨大なかこう岩の岩塊に付けられた登山道をゆっくり下っていきます。

 所々きつい岩場がありますが、しっかりとしたロープが張られているので、それを頼りできます。8時半ころにSayat-Sayat Hutに着きました。ここで下山のチェックを受けます。ここでは入山チェックをして登っていった人がきちんと下山したかを確認しています。

 その後も何カ所かロープ頼りの急降下や、トラバース地点があります。ようやく小屋にたどり着いたのは9時半でした。小屋からの往復約6時間の行程になります。

 小屋にはシャワー室があるので(お湯が出ないときもあるので注意)汗を流しました。その後、部屋で休んだりしているうちにTさんパーティも下山してきました。

 昼食は下のResthouseまで降ります。マレーシア風コース料理です。12時ころでした。大勢の登山者は登ったあとそのまま下山するので、もう1泊するパーティはごく少数です。

 3時前ころから豪雨となり、小屋の近くの岩壁には巨大な滝が出現していました。この豪雨の中を登ってくる登山者はずぶ濡れになっていました。だいたい日本人パーティ以外はきちんとした雨具を持ってきていない人が多い、その日本人パーティとはほとんど会いませんでした。

 さいわいになことに、17時くらいから始めた夕食時には雨具がほとんど必要ないくらいにまで雨が収まっていました。夕食はビッフェスタイル、でも味付けはマレーシア風なので、昼食とそれほど変わった感じはありません。このResthouseでは、Breakfast(ビュッフェ、7:30〜10:30)を45リンギッ、Supper(2:00〜3:30)は30リンギッ、Dinner(17:00〜19:30)は60リンギッで提供しています。また我々のパーティのように別注もできるようです。

 食べたあと、小屋まで登り返すのが本当に大変でした。でも翌日は早朝出発ではないので、少し気が楽です。

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Sayat-Sayat Hut(サヤサヤハット)のチェックポイント。公衆電話もありました。4時55分ころ。 8km(標高3,929m)地点。 ロバの耳の背後から朝日が昇りかけています。 St.Jhonsピークに朝日が当たり始めました。6時20分ころ。 影キナバル。
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頂上で記念写真。 頂上付近の奇妙な岩峰。 下界の眺め。 South Peak。左の方に小さく登山者が写っています。 頂上から東側の峰々を見ています。
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岩峰群。   頂上から降りてくる人たち。  8.kmポイント(4,008m)付近から。 頂上(Low's Peak)を振り返ります。  肩の付近の登山者。
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頂上の上にはきれいな青空が広がっています。 8kmポイントから少し下ったところからロバの耳を見ています。拡大はこちら Sayat-Sayat Hutを目指して降りる登山者たち。 ロバの耳を振り返ります。 Sayat-Sayat Hutを通過したあたりの岩壁。
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可憐な高山植物に慰められます。ほかにもこれとかこれとか。 山小屋群が見えだしました。 岩場を下ります。 今度はトラバース。 トラバースした地点に現れた野ネズミ。
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再び岩場をトラバース。 Resthouseでの昼食。 泊まったGunting Landang Hut。水洗トイレ、シャワー付き、電気もきています。もう少し近寄った写真はこちら 4人部屋の内部です。上が私のベッド。 シャワー室。脱衣場がないのが欠点。トイレはこちら
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岩壁に出現した滝。 小屋の脇。 滝の上部。 夕食はビッフェスタイル。 厨房です。大火力コンロもあります。上にメニューが貼ってあります。

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