核と原子力の非人間性 大石芳野 高村薫 小沼通二 佐々木寛 (編)世界平和アピール七人委員会 地平社 ISBN978-4-911256-25-1 990円+税 2025年6月
地元調布トリエA館に入っている、八王子に本店があるくまざわ書店。そこで自分の本の隣に並べられていたので、この本の存在に気がついた。岩波ブックレットみたいな小冊子。
本の最後にこの会の略歴が出ていた。1955年、平凡社の下中弥三郎を中心につくられた、バグウォッシュ会議の日本版的なもののようだ。現在の委員は著者名としてあげられている人の他、池内了、島薗進、酒井啓子。過去の委員(任期はなく空席が出ると補充するそうだ)を見ると、いろいろな分野からそうそうたる顔ぶれの人たちが委員になっていた。
本に載せられた各委員の主張は、こちらからするとある程度“常識的”なものだが、だがそれがもう若い人ばかりか壮年、さらには高齢者にも“常識”とはいえない時代になっている気もする。つまり、言葉で説明しなくても、感覚的に共有していたはずの“反戦”とか、”反核”とかがそうではなくなっている。極端には「原爆は安上がり」ということを平気で、そしてたぶん本気で公言できる時代になっている。たしかに「もはや戦後ではない。」時代になってきているようだ。
※ 細かいことをいうと放射線量の単位がマイクロシーベルトになっていて、「μSv/h」の“h”が抜けている。また、地質時代の大区分の名称として第4期になっているが、正確には第4紀(だいよんき、だいしき)。258万8000年前からでももちろん問題ないが、260万年前からで十分だと思う。
※ 地平社は岩波書店「世界」の編集長も経験した熊谷伸一郎氏が創設した出版社。[地]球と[平]和について考える本を出すことが目的だそうだ。
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2025年11月記