ショートクルーズ

　13時基隆到着予定がすごく早まり、7時に基隆に着きました。8時から下船OKのようです。漠然と九份に行こうと思っていましたが、これは助かります。10時半ころ下船しました。形式的には台湾入国。食べ物・飲み物（水以外）の持ち出しは厳しく禁止されています。船外に出ると、ツアーの観光バス、またタクシーもたくさん止まっています。台北までタクシーで1000元（5000円）くらいらしい。この日は基隆港停泊なので、門限は23時でした。

　九份には路線バス一本で行けるはず。バス停がわからないので、台北行きなどのバスが出ているターミナルの案内所で、バス停をききました。ガイドブックに788番系統とあったので、そのバスを待ちます。バスは30元（150円くらい）と安いですが、おつりは出ません。かろうじて往復の小銭は持っていました。同じクルーズ船の人たちがあと、2～3組。コンビニ（バス停近くにファミリーマート（全家））があり、そこでちょっとした買い物をして小銭を作った人、まあたいした金額でないからと余計に払った人もいました。

　バスの表示は漢字（繁体字）でわかりやすい。かつて金鉱山だったところを彷彿させるバス停名が多い。途中のバス停で降り、列車で別なところに行く人もいました。

　九份老街バス停で下車。基隆からは約40分、ここには展望台やトイレもあります。赤提灯が並ぶ基山街のアーケードに入ります。両側には食べ物屋、お土産屋さんがびっしり並んで活気があります。途中右に曲がるところから下りの坂道になります。途中横道に入って見ました。展望台があり、またトンネルをくぐってメインストリートに戻れます。ちょっと冒険気分。さらに千と千尋の湯婆婆の油屋のモデルというお茶屋さん（阿妹茶樓）もあります。ちょうどお昼時、ベリッシマのツアーで来た人たちもいて、満席でした。せっかっくきたので、少し待つことにしました。運がいいことに、案内されたのは2階、外に面した角の部屋。ただ、この日は雨交じりのかなり強い風が吹いていたので（少し寒いくらい、軽量ダウンを着て、レインウェイを羽織っていました）、ビニールで囲われていました。それでも外が見えます。

　お茶の淹れ方のレクチャー、お菓子付きで1500円（日本円OK）です。少しのんびり。お茶したあと、一番下まで降りてみます。ここのバス停（九份派出所）でもいいのですが、九份老人街からお客が乗ってくるだろうと思い、坂道を上り返して、九份老街バス停に戻りました。お土産屋さんには、「千と千尋グッズ」がたくさん売られています。途中、行きに依ったお茶屋さんで阿里山高山茶、凍山烏龍茶をゲット。九份バス停には待っている人もいましたが、それほど多くはない。九份派出所バス停でも座れました。でも、お土産をゲットできたからいいか。

　行きとは少し違う道のようで、街中、普通乗用車とやっとすれ違いができるという細い道を通るところもありました。

　港に戻って、船内に入ります。パスポートコントロールはごく簡単。部屋で少し休みます。ビュッフェで軽食。

　九份は「千と千尋の神隠し」以外でも、映画「悲情城市（1989年）の舞台になったところです。家に戻って、映画の場面を見て、あああそこだったと思い出す程度。映画は日本軍が撤退し、国民党の独裁（軍事政権・戒厳令）が始まる1947年、二・二八事件を背景としたものです。記憶では日本語が飛び交い、また中国本土の大衆映画の日本軍（鬼畜扱い）とは違う、普通に日常生活を送っている日本人家族も出てきて、主人公たちの一人はその娘さんに淡い恋心を持っているというもの。ただ、映画全体は重苦しい、「犬が去って豚が来た」ということがわかる映画でもありました。結局戒厳令が解かれる1987年までの台湾は、1976年に文革が終わり、1989年の天安門事件までの中国（本土）よりも、自由がなかった国でした。

　一休みして、暗くなり始めたので、もう一度船を出て、基隆の夜市に出かけます。ものすごい数の屋台と人で、おまけに総統選挙の真っ最中、それもあってか大変な熱気でした。ただ、屋台はのぞいただけで、何も食べませんでした。港でも総統選の集会があり、厳重な警戒とTV局の取材も来ていました。

　ディナーは少し遅く、20時くらいから船内のレストランでとりました。

　なお、台湾滞在中、船外でのネットはNTTの「世界どこでもギガ」を利用しました。事前に10日12時～11日20時までを予約していましたが、台湾到着が早くなるということで、予約を7時からに変更しておきました。持っているスマホだけで、海外でもネットが使えるので便利です。2日間で1720円ほどでした。

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ショートクルーズ第4日目（2024年1月10日）

朝、基隆港（キールン・台湾）到着、九份（ジォオフェン）観光、基隆夜市